プリント作品制作
プリントの動機
形あるものとして作品としての色見本を出力する事でデジタルデータと違ってその場で誤差なく作品を共有できます。
プリントを定期的にすることで撮影方法の長所短所が見え、現場で生かされます。
プリントの経験値が積まれると美を識別できる眼力が養われる審美眼を身に付けることが重要!

作品セレクト
類似作品の候補を絞る時にJPEGデータを並べて印刷し直感で選ぶましょう。
モニターは感情的選びやすく、プリントは光を反射するのでなので細部まで眼が行き届きやすく分析比較しながら選ぶことができます。
撮影者ではなく鑑賞者の立場に立って鑑賞時の印象を大切にしましょう。
用紙の種類
用紙の種類によってダイナミックレンジの限界点が変化する。なので、用紙を決めてからRAW現像をする事が重要です。
印画紙:紙を樹脂でラミレートしたもので、耐久性に優れ、反りにくく扱いやすくプロが主に使用(紙色は青)
上質紙:化学パルプ配合率100%の洋紙で主に雑誌や広告等、商業用向き(紙色は白)
ファインアート紙:コットン等を基材としており独特の風合い(紙色は黄色)
この用紙の中でレジンコーティングされているものを「光沢系」されていないものを「マット系」と2種類に大別されます。
コーティングの種類
@光沢系(光沢・超光沢・鏡面光沢)
A半光沢系(半光沢・ラスター・絹目調)
平滑性が高い用紙なので写真のシャープ・クリアな印象を立たせる
反面、反射率が高いので鑑賞者が反射を目障りに感じたり、映り込みで見えにくい印象を与える。この場合は半光沢を選択して反射を抑え、映り込みも抑制する選択肢もあるが光沢が控えめな分、発色が落ち着いた印象になる。
階調はハイライトが際立ちシャドウを引き締めやすい傾向にあり、ダイナミックレンジが広くコントラスト高めで明瞭感のある作品に最適な用紙
Bマット系(バライタ紙・和紙)
無光沢なので映り込みや反射を心配する必要は無く、落ち着いた印象を演出できる。凹凸のあるタイプの紙は細かなディテールを表現するには不向き
発色が控えめなので、無理に彩度やコントラストを上げると階調がつぶれてしまう。階調も十分に表現されない傾向にあるのでふんわりとした印象の作品に向く
印刷
染料はしっかりと乾燥させて定着させることが重用なので、重ねながら印刷しないようにしましょう。
余白を付けて印刷する事で作品が腐食される前に余白の腐食に気付く事ができますので余白を付ける設定をお勧めします。
縁なし印刷だと周辺画質が甘くなることもあるそうです。
印刷ワークフロー
一般的にはカメラのデータを取り込みRAW現像してからプリントします。
師匠からは教わったのはこちらの方法でデモプリントを行ってからRAW現像し、作品をプリントする方法です。
撮影→セレクト(JPEG)→データ作品→データ抽出(RAW)→RAW現像→作品プリント
デモプリントは1枚の類似写真をプリントで並べ、その中から作品候補を選びます。
その次に選んだ作品の露出や彩度の様々なパターンを一枚の用紙にパターン印刷を行います。
そこで、露出・彩度の調整の方向性・作品イメージを決めていきます。
やっとRAW現像を行い、自分のイメージに写真を近づけます。
最後に作品をプリントし、自分のイメージがアウトプットされているかを確認して完成となります。
CanonのProfessional Print & Layoutという無料ソフト使用して印刷しています。
インデックス印刷・パターン印刷・RAW現像の詳細な流れ・操作方法を掲載しておりますので参考になれば幸いです。
セレクト(インデックス印刷)
8枚抽出
プラグイン印刷
レイアウト(割付多面)
用紙サイズ(A4余白)
品質(きれい)
カラーマネジメント(ICC)
撮影情報を印刷
印刷
セレクト(2枚抽出)
レイアウト(標準1画像)
用紙サイズ(A4余白)
品質(きれい)
カラーマネジメント(ICC)
撮影情報を印刷
印刷
印刷用紙決定
ソフトプルーフ(用紙変化に対応)
セレクト(1枚抽出)
パターン印刷
カラー・明るさ
パターンの大きさ(中)
パターン間の色の変化量(大)
印刷
色と露出の調節
レイアウト(標準1画像)
用紙サイズ(A4余白)
品質(きれい)
カラーマネジメント(ICC)
撮影情報を印刷
印刷
セレクト(1枚抽出)
JPEG見本完成
RAW現像
JPEG見本に近い形で各種調節
レイアウト(標準1画像)
用紙サイズ(A3ノビ余白)
品質(最高)
カラーマネジメント(ICC)
撮影情報を印刷
印刷
作品完成