撮影方法

撮影方法

観察7割

野生動物撮影で何より難しいのは被写体と遭遇する事です。
撮影スポットをネットで検索し、その場でじっと待つというのも手ですが探索能力の向上は見込めません。
目的の野鳥がどのような環境で生息しているのか、活動時間帯も事前調査が大切です。
現地に着いたら双眼鏡を持って、フンやさえずりを頼りに痕跡をたどります。
バードウォッチングの経験を積まれている方なら想像は付くと思いますが、探索の時間の方が圧倒的に長いのです。
ターゲットを発見しても撮影時間は1分以内だったなんてことはザラにあります。
なので、余計な荷物は持たず身軽で動き回りやすい最小限の装備が望ましいです。

 

遭遇出来たら

双眼鏡で遠くから発見することが非常に重要です。
野鳥がこちらに気づいていない距離から撮影距離を詰めていく事で野鳥にプレッシャーを与えず、自然な表情を撮影できます。
野鳥達が緊張感を持ってしまうと表情が写真に映り込んでしまい違和感のある写真が出来上がります。
また、野鳥達を発見しこちらに来るのを待ち伏せするのも良いです。
猛禽類を500m先から双眼鏡で発見しカメラのファインダーに捉えることで、撮影距離へ入ってくる前に光のあたり方を計算し撮影位置を微調整できます。
このような事前準備があるかないかで写真の出来栄えに差が付きます。
良い画質で撮影するには観察が重要という事につきます。

 

擬態する

野鳥撮影に出かけると大砲レンズをお持ちの方も多く見受けられます。
100〜200万円する高額なレンズでなければ良い画質の写真が撮影できないという印象は捨てましょう。
大切なのは

「被写体にプレッシャーを与えずに接近できるか」

です。
600〜1200mmの高級超望遠レンズでも小さな被写体から15m以上離れると全く解像感がありません。
画質の良い写真に仕上げるには光を上手に利用することも含まれますが、野鳥は動き回る非常に小さな被写体です。
野鳥の大きさにもよりますが5〜15m以内に近づかなければ、証拠写真になってしまいます。
近づくためには個体をしっかりと観察し行動を予測して、気づかれない事です。
その為にギリーや迷彩テントで身を隠し、擬態し撮影距離に入るのを待つのです。
ある程度距離を詰めたら、擬態しやすい場所を探し、野鳥がこちらに来ること想定してチャンスを待ちます。
そうすることでズームレンズでも解像感のある写真が撮影できます。
被写体に近づけて解像感が出る写真が撮影できるようになったら、光を利用して素晴らしい作品制作を目指しましょう。

 

撮影時間と光源

野鳥撮影においては夜明け〜午前9時までがゴールデンタイムと言えます。早朝のやわらかい太陽光を利用して撮影する事で写真の印象を優しいイメージにすることができます。
昼間になると太陽が高く上り、野鳥達に強い太陽光が降り注ぎ光と影がクッキリついてしまい、かたい印象となります。また、陽炎も出る場合があるので注意が必要です。
このかたい印象となる光源を和らげるために昼間は林道など森林が多く、やわらかい光を演出できる環境を選ぶのも戦略です。
夕方になると太陽が傾くので優しい印象を演出できる反面、夕方の太陽光は光源が少ないためISO感度との戦いとなります。
野鳥の種類によって活動時間に異なるため、あらかじめターゲットを定め、活動時間を把握しどのようなイメージで作品を仕上げるのか決めておくと落ち着いて撮影に臨めます。

 

 

ターゲット 活動時間 光源 仕上がりイメージ
コマドリ 早朝に活動 やわらかい光で仕上げる さえずり中の躍動感を取り入れたい
クマタカ 上昇気流が発生しやすい日中に活動 太陽が高い位置に来ているのでかたい光になってしまう 背景を森林にしてやわらかい印象を取り入れる
チュウヒ 塒入りを撮影するので夕方 夕暮れ前の影を活かしたい シャッタースピードを上げ、輪郭をはっきりと写したい

 

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